2008年 07月 18日
泰次郎の全天交響曲。 |
今宵は飯守泰次郎/関西フィルのブルックナー交響曲第3番ニ短調。
かねてより噂の飯守さんの,しかもブル3です。wktk。
宇宙が鳴り出す第8,とよく言われますが,宇宙度は第3の方が高いように思う。
シャトルも神舟も飛んでいないナイーブな原宇宙です。
特に第四楽章は満天の星座が頭上に転回するような絶景の音楽。
天空の星々に手が届く。
第5が城塞交響曲なら,第3は全天交響曲,と呼んでいいのではないか。
ブラボーの連呼。
ブルックナー休止でタメることなく,寂寥感とか大河の趣とかを打ち出すことのない,シャープなブルックナーでした。
最初はおやっと思いましたが,尻上がりにシンクロしていった感じ。
3階席だったのですが,指揮振りがよく見えて,かつ宇宙を覗き込んでる感触。
いやいや,良かったー。
パンフに書いてありましたが,プロが大阪でブルックナーをやるのは確かに勇気が要るかも知れない。
朝比奈隆は,3,4,5番は音楽的に評価していないと公言していましたが,病床で最後に研究していた3番のスコアが棺に収められたのは有名な話です。
初稿版をやるつもりではなかったのかという話もありますが,だったとしたら,返す返す残念。
初稿版を聴いてしまうと,ノヴァーク版は宇宙度2割減のダイジェスト版としか思えなくなってしまう。
飯守さん,どんどん大阪でもブルックナーやって欲しい。
初稿版(エザー版可)も是非是非。
(Nikon COOLPIX S10)
by prowresleman
| 2008-07-18 23:29
| デジカメ日記